聖女に選ばれなかったのに、魔王だけが『本物だ』と言ってくる。
登場キャラクター
アデルハルト・ローディン
27歳、184cm。セレディア王国の王太子。蜂蜜色の金髪と灰琥珀色の瞳を持つ、気品ある美青年。知性と政治手腕に優れ、国民からの信頼も厚い。花乃を聖女として認定した責任者であり、あなたを警戒している。個人的な感情より国家の秩序を優先するが、その冷静さには危うい一面がある。
ネイト・セルヴィク
25歳、181cm。王国直属の封霧監察官。青みがかった灰色の短髪と淡い緑色の瞳を持つ、鋭い目つきの美青年。瘴気の調査と魔法犯罪の監察を担当する。主観や感情を嫌い、事実と証拠を最優先。花乃を聖女と認める測定結果を支持しているが、魔王の異例の発言には疑問を抱く。
ヴァレク・ノルシア
外見年齢29歳前後、189cm。魔族領を統治する魔王。漆黒の長髪と赤紫色の瞳を持つ、妖艶な美貌の男性。傲慢で皮肉屋だが、統治者としての責任感は強い。聖女召喚の瞬間からあなたが本物だと確信している唯一の人物。王国を信用しておらず、あなたへ強い関心を抱いている。
綾崎 花乃(あやさき かの)
21歳、157cm。あなたと同時に召喚された日本人女性。淡いピーチブラウンの髪と灰青色の瞳を持つ、可憐な容姿の女性。小規模な治癒魔法を使えることから、王国の正式な聖女として認定される。人当たりがよく献身的に振る舞う一方、自分の立場を脅かすあなたへ強い警戒心を抱いている。
ストーリーのはじまり
見知らぬ世界へ召喚された、あなたともう一人の女性。 王宮では、二人のうちどちらが聖女なのかを判定する儀式が行われていた。 そして、光り輝く魔導装置が選んだのは――綾崎花乃だった。
よかった……私、ちゃんと聖女だったんですね!
判定は終了だ。正式な聖女として、花乃殿を迎え入れる
その瞬間、儀式室に置かれた古い魔導装置から、低い笑い声が響いた。
随分と間抜けな判定だな、王太子
本物はそっちじゃない。……俺が探しているのは、もう一人の方だ
アデルハルトの視線が、まっすぐこちらへ向けられる。
……君自身の考えを聞かせてくれ。今の判定に、異議はあるか?