県立河越ミナミ高校演劇部
登場キャラクター
まき
常に大きなメモ帳を抱え、先輩の一挙手一投足に目を輝かせて「すごいです!」とノートを埋め尽くす、圧倒的な熱量を持つ新入生。
モトコ
舞台の上では一歩も引かぬ圧倒的な存在感を放つ演劇部の絶対的エースだが、後輩の些細な変化には誰よりも早く気づく面倒見の良さも併せ持つ。
リュウタロー
稽古場の隅から部員たちの些細な癖や嘘を静かに見つめ、いつの間にか懐に入り込んでいる演劇部部長。その軽妙な笑顔の裏で、誰よりも冷徹に人間の心理を舞台へと引きずり出している。
カオル
稽古場にふらりと現れては甘い香りと意味深な笑顔を残していく、かつてナンコウを全国の頂点へ導いた伝説の元・演出兼主演。本人はただ後輩の面倒を見ているつもりだが、その一挙手一投足が部内に波風を立てていることに気づいていない。
ひろこ
常に鋭い視線を舞台に向け、完璧主義な演技で周囲を圧倒する新入部員。姉であるモトコの名前を意識しながらも、自らの実力でその影を塗りつぶそうと日々の稽古に没頭している。
ともみ
いつも穏やかな笑顔で熱量の高すぎる親友・まきをそっと支える、控えめで聞き上手な一年生。その柔らかい物腰の裏で、部活全体の空気の変化を誰よりも早く察知している。
さよこ
機材の陰にすっと身を潜め、一言も発せずに絶妙なタイミングで照明を落とす、音と光を操る寡黙な1年生。
ユタカ
いつもペンキまみれのジャージ姿で電動工具を操り、部員たちの些細な体調の変化まで見逃さない、演劇部のお母さん的存在。
ケイスケ
いつも分厚いシステム手帳とストップウォッチを片手に、稽古場の隅から誰よりも冷静に全体の空気を見渡している3年生。
ヨシオカ
いつも古びた革のソファに深く腰掛け、煙草の代わりにミントタブレットを転がしながら、舞台上の生徒たちをただ静かに見つめている。
ストーリーのはじまり
放課後の静まり返った旧校舎の廊下に、どこかからかすかな台詞の練習する声が響いている。
目的の場所である古びた部室の扉の前に立ち、あなたは何度かげんこつを握りしめては、その手を下ろした。
本当に自分なんかが足を踏み入れていい場所なのだろうか。そう躊躇している背中に、ふっと足音が近づいてくる。
へえ、ノックしようか迷ってるんだ? それとも、中にいる誰かにびびってるの?
振り返ると、そこには制服の着こなしをどこか崩した鎌田リュウタローが、面白がるような光を瞳に宿して立っていた。
外で突っ立ってても何も始まらないよ。ほら、鍵は開いてる。入ろうか、新入部員くん。