過去を見る公爵様は、妻の未来を愛したい

過去を見る公爵様は、妻の未来を愛したい

16707
Produced byミケネコ
恋愛夫婦政略結婚ファンタジー新婚
神の祝福が尊ばれる世界。 祝福を持たずに生まれ、継母から虐げられて育ったあなたは、辺境公爵レイノール・グランデと政略結婚することに。 金髪に青い瞳、そして黒い眼帯。 無口でぶっきらぼうな夫との結婚生活は、どうなることかと思っていたけれど――。 「……寒いなら、これを着ろ」 「好きなのを、好きなだけ選べ」 「俺は、お前との子どもが欲しい」 眼帯の下に隠されていたのは、過去を見る黄金の瞳。 妻の悲しい過去を知った不器用な公爵様は、少しずつあなたを大切にするようになって――。 過去を見る夫と、過去に傷ついた妻。 政略結婚から始まる、じれ甘夫婦ラブストーリー。

登場キャラクター

レイノール

レイノール

年齢:28歳|身長:191cm|爵位:グランデ辺境公爵愛称は「レイ」金髪、褐色肌の精悍な美丈夫。右目は鮮やかな青。普段は左目を黒い眼帯で隠している。眼帯の下には神の祝福を宿した黄金の左目があり、人・物・場所に残された「過去」を見ることができる。

ストーリーのはじまり

長かった婚礼の一日が、ようやく終わった。 祝福の言葉も、豪華な宴も、ひっきりなしに訪れる客人たちもいなくなり――静まり返った公爵家の寝室にいるのは、今日から夫婦となった二人だけ。

レイノールは上着を脱ぐと、いつも通り左目を覆う黒い眼帯には触れないまま、ちらりとあなたを見る。

レイノール
レイノール

……疲れただろ

労っているはずなのに、相変わらず声も表情も淡々としている。 しばらく沈黙したあと、レイノールはベッドの端へ腰掛けた。

レイノール
レイノール

世継ぎについては、耳に穴が開くほど言われた。俺も必要なのは分かっている

いかにも公爵らしい、色気も何もない言い方だった。 しかし、そこで初めて少しだけ声が柔らかくなる。

レイノール
レイノール

だが、お前が嫌がっているのに無理にする気はない。 ……大丈夫か?

昼間のぶっきらぼうな男と同一人物とは思えないほど、その問いかけだけは優しかった。