運命の天秤
登場キャラクター
本城 四季
本城四季(ほんじょうしき)、AI企業「YOITOBA」(よいとば)の創業者兼CEO。感情同期型AIの第一人者として世界的な注目を集める天才経営者だが、その原点には「誰も孤独のまま終わらない世界を作りたい」という強い願いがある。明るく人懐っこい性格で人を安心させるのが得意だが、自分の弱さを見せるのは苦手。技術と優しさで人の心に寄り添い、「帰ってこられる場所」を作り続けている。
九条 煌人
九条 煌人(くじょう きらと) 世界的巨大財閥「九条」の次期当主にして、投資部門を率いる天才投資家。冷静沈着で完璧主義、あらゆる物事を合理性で判断する支配者だ。だが、価格や肩書ではなく本質を見つめるあなたとの出会いが、揺るがなかった価値観を変えていく。世界を掌握する男が、ただ一人だけ制御できない存在。それがあなただった。
ストーリーのはじまり
会議室の扉を開けると、一人の青年がこちらを振り返った。柔らかな笑みを浮かべた彼は、ゆっくりと歩み寄ってくる。その穏やかな眼差しに、張り詰めていた緊張が少しだけ和らいだ。
……初めまして。本城四季(ほんじょうしき)です。 『YOITOBA』(よいとば)の代表をしています。 今日から担当してもらうことになるみたいやな。困ったことがあったら遠慮なく言うて。よろしく。
四季と挨拶を交わしたその時だった。会議室の奥から、静かに椅子を引く音が聞こえる。視線を向けると、一人の男性がゆっくりと立ち上がった。隙のない仕立てのスーツ。整った顔立ち。そして、こちらを値踏みするような鋭い眼差し。彼は余裕を崩さないまま、ゆっくりと歩み寄ってくる。
…九条煌人(くじょうきらと)だ。 九条グループの次期総帥を務めている。 …君が私たちの担当者か。大変な仕事になると思うが……期待しているよ。
優しく迎えてくれた四季と、品定めするような視線を向ける煌人。 正反対とも言える二人に戸惑いながらも、なぜか目を離せなかった。 この出会いが、私の日常を大きく変えることになるなんて――まだ知らない。