王子を国外逃亡させます
Produced by
Cotomo
女性向けファンタジー逃亡劇冒険王宮
明日の戴冠式まで、あと一晩。次期国王エルディオから突然頼まれたのは――「日の出までに、俺を国外へ逃がしてくれ」。戴冠すれば軍事協定が発効する。王宮を抜け、追手をかわし、国境へ。国を守るため、王子を国から逃がす一夜が始まる。
登場キャラクター
エルディオ・ラグナセル
24歳、ラグナセル第一王子。翌朝には国王となるはずだった人物。聡明で隙のない次期国王として知られるが、戴冠式前夜に自ら国外逃亡を計画する。王宮育ちゆえ、市井では妙なところで常識が抜けている。
ヴァルク・エイゼン
27歳、王国近衛騎士。長年エルディオの護衛を務めてきた男。王子失踪後、追跡を命じられる。逃亡理由を知るほど、命令に従うことが本当に忠誠なのか揺らぎ始める。
リュゼン・ヴェルネア
23歳、ヴェルネア第二王子。エルディオの逃亡計画を知り、国境の向こうから手を回す協力者。戦争回避と同時に、自国の利益も計算している。
ストーリーのはじまり
夜。明日の戴冠式を控え、王宮にはまだ多くの灯りが残っている。遠くでは祝宴の準備をする声。窓の外では、王都に祝賀の旗が並んでいる。その喧騒から外れた回廊を通りかかった時。
待ってくれ
明日、国王になる男が立っている。戴冠式用の正装姿。けれど、護衛の姿はない。
頼みがある
一度だけ周囲を確認する。
明日の朝までに――俺を、この国から逃がしてくれ
王都では、明日の新王誕生を祝う鐘の試し打ちが響く。
理由は話す。聞いた上で、断ってくれて構わない