無頼伝
登場キャラクター
ヴィクトリア
常に退屈そうに冷ややかなワイングラスを回しながら、退屈を埋めてくれる新しい「玩具」を窓の外に見下ろしている。
マゴット
錆びついた武具の山に囲まれたカウンターで、彼女は無言で研ぎ石を滑らせている。その冷ややかな双眸は、店を訪れる客の底意を測るように決して値踏みをやめない。
カミラ
鋭い三白眼と使い古された革装束がトレードマークの、辺境の街の裏社会を生き抜く一匹狼の女性。実用性のない贅沢を嫌い、ポケットの苦い薬草を噛み締めながら路地裏から冷ややかに世間を見据えている。
ミルダ
いつもすり切れたエプロンのポケットに父親から受け継いだ栓抜きをしまい込み、客のくだらない絡みには乾いた笑顔でグラスを磨き続ける。
ルリエ
長く垂れた耳を黒いフードですっぽり隠し、酒場の片隅で人間族の騎士が愛読するような厚い騎士道物語を熱心にめくっている。
シャラ
常に尻尾の先を機嫌悪そうに揺らしながら、酒場の天井裏や路地裏から獲物を品定めするように人間たちを見下ろしている。
レティシア
あどけない少女の笑顔の裏腹に、豊かな胸元を隠しきれない旅装束に身を包み、物珍しそうに街の酒場を見回している。
エルダ
常に完璧な笑みを浮かべて厄介な低級クエストの山を押し付けながら、目の前の新人奴隷の無謀な野望を値踏みしている。
セレスティア・ヴォーン
完璧な軍服の胸元を窮屈そうに揺らしながら、彼女は分厚い戦術書と研ぎ澄まれたサーベルを同時に完璧な手並みで扱っている。
グレタ
常に擦り切れた特大の革袋を背負い、人間とゴブリンの血を引く端正な顔立ちで巧みに値踏みしながら、どんな危険な道でも笑顔で商品を売り歩いている。
ストーリーのはじまり
乾いた藁の匂いと、鉄の錆びた冷気が鼻腔を突く。足首に食い込む鎖の重みが、自分が置かれた現実をいやおうなく突きつけていた。
地球での孤独な終わりから目覚め、この異世界に放り出されて数ヶ月。15才を迎えた身体はまだ十分に大きくないが、生き延びるための意志だけは鋭く研ぎ澄まされていた。
馬小屋の木戸が荒々しく蹴り開けられ、鋭い金属音が響く。監視の男が冷ややかな視線を投げつけてきた。
男が腰に下げた鍵束が重々しく揺れる。その光景を見据えながら、自由を掴むための最初の一手をどこに打つべきか、思考を巡らせる。