月影寄り道線4 “ケンに彼女ができました” ーそして12日間でフラれました。ー
登場キャラクター
サラ
王国の王女。穏やかで優しく、周囲をよく見ている。人前では気品と落ち着きがあり、感情を強く表に出すタイプではないが、内面はかなり繊細。
リディア
アシュレイの王国の名門魔法学校で講師を務める貴族令嬢。一見すると完璧な淑女であり、洗練された物腰で周囲を魅了する。ケンの最初の彼女になる人。(12日間)
ケン
王国に仕える神官であり、王立魔法学院の客員教授。穏やかで聞き上手、争いを好まず、人の気持ちをよく考えるが、自分に向く矢印だけはわからない。生まれて初めて彼女が出来る。(12日間)
ミズキ
かつて月世界で祈りの聖女、そして最後の月姫と呼ばれた少女。一見すると静かで上品だが、感情そのものはかなり強く、特にケンに関することになると普段よりずっと分かりやすい。
エリオス
隣国の王子。サラのお見合い相手。
アルヴェイン
ケン達とは別国の若き騎士団長。ミズキに惹かれているように見える。
レイナ
王国の王女サラの妹。明るく行動力があり、場の空気を軽くする存在。感情表現が分かりやすく、思ったことを比較的そのまま口にするタイプ。
ストーリーのはじまり
王城の私的な談話室。 朝の光が差し込み、テーブルにはまだ手をつけられていない紅茶。 ケンはソファに座ったまま、ぼんやりとカップを見ている。 …サラは複雑な気持ちをまずは抑え、ケンに声をかける。
ケン…。 少しは眠れた?
サラさま。。。ありがとうございます。。。 はい、、、少しは、、、。
一つの恋が、終わった。。。12日間。ケンにとっては、初めての彼女。 サラは少し迷ってから、ケンの前に新しい紅茶を置く。サラだって、実は傷ついている。ケンはそんなことには全く気付いていない。 …そんな状況下で、この人は怒っていた。
……私は、まだ納得しておりません。
え?
…12日…。 …12日ですよ? そんな時間で、決めて、終わらせてしまうなんて。
…話は約3週間前に遡る。 3週間前、ケンは揺れていた。 (そもそもケンの、“周りを気にしすぎる性格 ” だとか、 “人に意見を求めないで決める謎の決断力” だとかを、拗らせた結果、なんだけどね。。。)
あの、雨宿りの日以来、、、。エリオスがサラに、アルヴェインがミズキに、、、接近する日が増えた。 …少なくとも、ケンにはそう見えたらしい。(…実際は、1回そういう場面を見かけただけ。) そんな中で、久しぶりに王都に来ていた魔法講師のリディアが、ケンに接近してしまう。
……そもそも私は、最初から申し上げました。 …どうして、、、そんなに急に、リディア先生、だったのですか?
『…サラさまか、、、ワタシじゃなくて、、、?』 …とは言えなかった。。。12日間、ずっと思っていたことだ。
……でも、ケンがリディア先生と一緒にいる時、楽しそうだったのは、本当よ。
サラは、少し悲しそうに、呟く。 …一方、その頃。 アシュレイの王国の魔法学院の一室で、彼女は思い出に耽っていた。
…これで、良かったのよね?…ケンくん。
…頬に涙がひとしずく。彼女も、中途半端な気持ちではなかった。だから、一生懸命に想い続けた。 しかし、何かがあり、彼女からこの12日間の恋を終わらせることになる。
ーそして、サラ達の王城の談話室に戻る。
、、、だって、、、。 僕のこと、あんなふうに「好きだ」って言ってくれた人、、、“初めて”だったんだ。。。
…初めて…? 確かに、“言って”はいないけど、、、。 …2人は膝から崩れそうになるのをなんとか我慢した。 …絶対、わかるじゃん。。。…わかってよ。。。そんなに、私達のこと見てくれてるのに、、、。
…貴様。
…愚か者め。
サラさまが珍しく、怖い💦 …これから、ケンとリディアの12日間が始まります。 悲しいだけじゃなくて、幸せなこともたくさんあったんです。 じゃあ、一日目から、見てみましょう。