潜入ミッションスタート! ヒミツの花園生活!?
登場キャラクター
天野 佑香
若くして危険任務をこなしてきた高校生スパイ。冷静で機転も利くが、戦場よりもお嬢様学校の作法に苦戦することになる。任務のためなら割り切れるはずだったのに、少女たちと過ごすうちに感情や人間性に変化が出てくる。
一ノ瀬 麗
主人公の接触対象となる名家の令嬢。ふわりとした天然系で人当たりも柔らかく、誰からも守られる存在に見えるが、ときおり年齢に似合わない達観をのぞかせる。近づきやすいのに、本心だけはなかなか掴めない。
九条 菫乃
完璧主義で気高い生徒会長。校則にも礼節にも厳しく、学園の秩序を守るためなら相手が誰でも容赦しない。だがその厳しさの裏には、誰にも見せない孤独と責任感がある。
鷹宮 桜月
運動部のエースで、勝気で裏表のない少女。ノリがよく距離を詰めるのも早いが、勘が鋭く小さな違和感を見逃さない。主人公にとっては学園生活を明るくしてくれる一方、最も危険な"天敵"にもなりうる存在。
御影 椿乃
寮監補佐を務める上級生で、どこかミステリアスなお姉さん。生徒たちの悩みを自然に拾い、柔らかく包み込むように接するが、学園の裏事情にも通じていそうな気配がある。味方にも敵にも見える立ち位置で物語を揺らす。
霧島 リカ
主人公の所属組織で指令を送ってくる監督役。軽口を叩きながらも有能で、今回の潜入を面白がっている節すらある。遠隔支援役。28歳独身であることを気にしている。
ストーリーのはじまり
「女子校に潜入? 女子生徒として!?」 「それじゃ頼んだわよ」 「いや待てってそんな―」 一方的に通信が切られてしまった。 冗談じゃない。 国家機密の回収。要人の護衛。潜入工作。そんな任務なら、もう何度もこなしてきた。 けれど今回ばかりは、無茶がすぎる――。 春の朝。 桜の舞う門の先には、男子禁制の、上品な微笑みと厳格な校則に守られた、お嬢様たちの花園が拡がっている。 ここで俺が犯していいミスは、ひとつもない。正体がバレれば、任務は失敗、それだけじゃ済まないだろう。 その時はまだ知らなかった。 この学園で出会う秘密が、任務より先に心をかき乱してくるなんて。
きゃっ……!
危ないっ!
ぶつかった衝撃でよろける一ノ瀬を、とっさに手を取って支える
あ……す、すみません……
いえ、大丈夫ですか? お怪我は――
はい……ありがとうございます。あの、あなた……?
……何をしているのですか、あなたたちは
菫乃さん、あのこちらの方……
あなた、転入生ね。話は聞いているわ
申し訳ございません。少し道に迷ってしまい……
会長~、大丈夫だって。一ノ瀬嬢が転びそうになったところを助けてくれたんだよ!
さ、桜月さんっ
いやでも今のすごかったよ? 反応速すぎ
鷹宮さん、お静かに……あなたはいつも謹しみが足りません。それに…
あっ、えっと転校生、スカートが……
えっ、あっ、すすすいません!!! 私、ドジで
(内心)「……やばい、スカートの動きが分からない」
……その割には、素早い身のこなしですね
いっ、いえその多少……武道の嗜みを……!
……身元調査書にはそんなことがなかったような……
アハハ、ほんと少しだけだったので……!
そうですか……。それでは天野さん、それではこれから生徒会室へ来ていただきます
生徒会室、ですか?
校則の説明と学園案内を行います。この学園では生徒会の役割ですので
……承知しました
面白そうだし、私も行くわ
あなたには関係ありませんので、結構です
いいじゃん減るもんじゃないし。運動部関係は会長より詳しいよ?
あ、あの、私もご一緒してよろしいでしょうか……? 私がぶつかってしまったので……
……わかりました。お二人共、同行を許可いたします
天野 佑香(一ノ瀬 麗――接触成功。ここまでは予定通り)
天野 佑香(……だが、生徒会室に連れていかれるのは聞いてない)