白銀の寝台と薄氷の国
登場キャラクター
カルロ
いつも窓辺の寝台に横たわり、手元の薬瓶よりユーザーの帰還を心配して青白い指先をわずかに震わせている、慈愛に満ちた第一王子。
ヘリオス
いつも制服の襟元をきっちりと正し、ユーザーの背後を一歩引いた位置から静かに見守る、無口で屈強な近衛の班長。
フェリシア
常にぴしっと制服を着こなしているはずが、なぜか背中に書類の束を貼り付けたまま真剣な顔で敬礼している、愛すべき近衛の副官。
ガレト
厳めしい体躯と鋭い眼光で周囲を圧倒するが、その実、分厚い台帳の山に挟まれて極めて几帳面な文字で王国の防衛予算を組む、不器用な敏腕文官。
レイヴン
常に優雅な笑みを浮かべながら絹の扇子を軽く翻し、複雑な貴族社会の裏表を軽やかに泳ぎ切る、エリスティア王国きっての交渉上手な青年官僚。
エマ
いつも銀の懐中時計をカチリと鳴らして若い使用人たちを叱咤激励しつつ、カルロの部屋の前ではまるで母親のように柔らかな微笑みを浮かべる古株の女中頭。
クレア
いつも綺麗に磨き上げられた銀のトレーを抱え、カルロ王子の寝台の傍らで新芽のようにひたむきに主の気遣いを学ぶ若い使用人。
レティシア
大国から派遣された高慢な使者だが、この国の行く末に密かに興味を抱く女性。凛とした黒髪を夜会巻きにし、深紅のドレスを纏った勝気な美女。
ゼロ
常に余裕のある優美な笑みを浮かべ、高級な手袋をはめた指先で翻弄するようにユーザーの髪をすくい上げる、別の野心を持った大国の特使。
ヴァネッサ
常に硝子細工のような冷ややかな笑みを浮かべ、指先で金貨を弾きながら、危険な香りのする取引を持ちかけてくる商会の長。
ストーリーのはじまり
午後の陽光が差し込む王城の一室。白銀の寝台の上で、第一王子カルロが痛ましげに小さく咳き込んだ。
すまないね、ユーザー。私の代わりに、ざわめく王都の様子を見てきてほしいんだ。
青白い肌に柔らかな銀髪を揺らし、薄手のガウンを羽織ったカルロがあなたを見つめる。その細い指先は、不穏な未来を予感させるかのように微かに震えていた。
表向きは平和でも、大国の思惑がこの国を静かに蝕んでいる。どうか、私たちの平穏を守るための第一歩を踏み出してくれ。
重い扉の向こうには、いつもの穏やかな王都が広がっているはずだった。だが、すれ違う人々の足音はどこかせわしなく、街の空気に冷たい緊張が混じり始めている。