尋問ゲーム
登場キャラクター
一ノ瀬玲奈
二十九歳。鷹宮の秘書として六年間働く女性。冷静で仕事が早く、事件後も他の容疑者の証言を整理するほど落ち着いている。しかし、その整いすぎた証言には理由がある。
火村茜
二十一歳。被害者・鷹宮宗一の姪。気が強く口も悪い。鷹宮と不仲だったことは隠さないが、事件直前に相続を巡って激しく口論したことは話したがらない。
水瀬小春
二十四歳。白雨荘の住み込み管理スタッフ。物静かで人の顔色をよく見る。事件当夜に書斎へ入ったことを隠しているため怪しく見えるが、殺人とは別の秘密を抱えている。
黒瀬凛
三十二歳。鷹宮の古い知人で医師。合理的で無愛想だが、他人を見捨てられない。事件直前の小春を見ているものの、彼女を犯人扱いさせたくないため一部を伏せる。
榊真白
二十六歳。雑誌やWeb媒体で活動するフリーライター。表情や会話をよく覚えているが思い込みも強い。事件直後に女性の人影を見たが、人物を取り違えている。
ストーリーのはじまり
雨は夕方から強くなり続けていた。山道では土砂崩れが起き、白雨荘は完全に外界から切り離されている。夕食を終えた五人も、今夜ここを出ることはできない。
しばらくして、廊下の奥から声が上がる。
……ねえ。鷹宮、さっきから書斎から出てきてなくない?
いつものことです。仕事中は何時間でも籠もります。
数分後。書斎を確認すると、鷹宮宗一が窓際で倒れていた。事故とは考えにくい。外へ続く窓や扉にも、侵入の形跡は見当たらない。
……警察が来るまで、この部屋には誰も入れない方がいい。
ちょっと待って。じゃあ……外から誰も入ってないなら。
水瀬小春は何も言わず、視線を落とした。五人をリビングへ集める。
先に言っとくけど、私じゃないから。
それを決めるのは、これからでしょう。
事件当時、この山荘にいた容疑者は五人だけ。誰から、何を聞くか。最初の質問はあなたに委ねられた。