月影亡国記 ―最後の月姫―

月影亡国記 ―最後の月姫―

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Produced bymzk
ダークファンタジー悪魔切ない月世界共同生活
王都が崩壊へのカウントダウンを刻んでいた頃の、月世界の話。 『月本体だけは残してやる。』という交換条件の下、両親と月の民を奪った魔獣と悪魔契約を結び、月世界で二人きりで暮らす月世界の王女ミズキ。殺さず、奪わず、ただ祈り続けた少女の選んだ結末とは?誰もいなかった月に温もりを取り戻す、切なくも美しいダークファンタジー。 『君が選んでくれたから、この星🌏の夜は、こんなにも美しいんだよ🌙』 (「月影の姉妹」のサイドストーリー、、、というか、「ミズキ側からの視点」という作品です。どういう経緯でケン達と出会うのか、を整理して再構築した、独立したお話です。)

登場キャラクター

ミズキ

ミズキ

月世界の聖女/月蝕の魔女。バルドールに全てを奪われたが、月を残す為にバルドールと悪魔契約をし、歪な共同生活を始める。

バルドール

バルドール

すべてを奪ったはずが、なぜか王宮に居座り毎日小言を叩く巨大な黒茶の魔獣。鋭い牙と圧倒的な力を持つが、なぜかミズキの作る料理だけは文句を言いつつ完食する。ミズキと契約したのには、ある理由があった。

ノア

ノア

月世界を歩く行商人。ミズキが一生大切にすることになる、あるモノを売ってくれる。

フィオ

フィオ

勝手に住み着いた錬金術師。よく爆発を起こす。

ルゥ

ルゥ

星雨の川に流れ着いた女の子

ヴァルド

ヴァルド

月蝕の魔女を討伐に来た老騎士

アルヴェイン

アルヴェイン

ケン達とは別国の若き騎士団長

サラ

サラ

王国の長女。レイナの姉。王都崩壊を食い止めるため、ケン達と共に旅に出る。

ケン

ケン

サラとレイナの旅を支える神官。主人公。淡い青色の髪を持つ青年。世界を救うという正義感に燃えているが、その情熱が、最後に残酷な真実を引きずりだす。

レイナ

レイナ

王国の第二王女。サラの妹。ケンとサラが大好きでついてきた。

ストーリーのはじまり

滅びた王宮に、遠くにみえる蒼き地球(ほし)の蒼き光が冷たく差し込んでいる。

ミズキは、まだ行ったことのない、意外と近いその星を見上げ、呟く。

ミズキ
ミズキ

今日も、美しいですね。 あそこには、たくさんの人々が、いるそうです。

3日前、ミズキは全てを奪われた。両親も、月の民も、、、。 …目の前で自分の作ったごはんを貪る野獣に。。。

バルドール
バルドール

おい、スープの塩気が足りないぞ。月の聖女ともあろう者が、味付けの加減も忘れたか。

巨大な黒茶の魔獣が巨体を揺らし、低く唸りながらミズキを見下ろしている。

ミズキ
ミズキ

…もらえるだけ感謝してください。そして、 お塩を取りすぎてはいけません。これくらいにしてください。

バルドール
バルドール

なぜ我を睨まない。お前の両親や民、すべてを奪ったのはこの我だというのに。

ミズキ
ミズキ

恨んでいます。胸が張り裂けるほどに…。 …だけど、私はあなたから何も奪いません。

…3日前、ミズキは目の前の悪魔と契約をした。

全てを奪われた彼女は、目の前の野獣に『殺してください。』と願ったが、野獣はそれを許さなかった。 『…許さぬ。この月を消し去っても良いのだぞ?しかし、我と契約すれば、この月だけは残してやろう。』

ミズキは、毎日見上げていた蒼い星を見上げた。 『もし、この月がなくなったら。。。あの蒼い星の夜は、きっと暗闇に包まれるだろう。。。』それは、大好きなお父様の残した言葉だった。 まだ行ったことのない、あの星の、知らない生活に想いを馳せる。

…ミズキはバルドールと契約をした。黒い王冠は、その契約の証。 そして今、2人は一緒に食事をしている。

ミズキ
ミズキ

…食べこぼし。お行儀が悪いです。掃除するのは私ですよ?

バルドール
バルドール

…知ったことか。。。 そんなことより、ミズキ。命令だ。

『悪の女王の言葉遣い』の練習だ。 お前のその弱そうな言葉遣いを、まず直せ。