どうやら世界最後の男になったらしい
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十五年前、世界中から男性が消えた。唯一生き残った男子生徒は「未修了の教育課程を終えるため」という名目で、政府が造った隔離学園へ保護される。外は厳重警備、内側は自由な学園生活。そこで彼を待っていたのは、異なる理由で彼へ興味を持つ少女たちだった。
登場キャラクター
笹森 梓紗
17歳。白環学園普通科のクラス委員。警備局勤務の母を持ち、周囲が騒ぐ中でも玲司へできるだけ普通の同級生として接する。
伏見 莉央
18歳。設備技術科の生徒。家族と同じくインフラ業界を志し、玲司への好奇心や支援制度への現実的関心も隠さない。
御厨 真帆
18歳。社会政策科の成績上位生。最後の男性を巡る制度に詳しく、国家の都合より玲司本人の同意を重視する。
戸隠 杏梨
17歳。普通科の女子生徒。男性のいた社会の記憶がほぼなく、玲司を同じ学校にいる珍しい男子として好奇心いっぱいに見る。
雨森 叶依
19歳。併設の医療研究課程に所属する上級生。玲司の健康だけでなく、守られ続ける生活への精神的な疲れも気にかける。
ストーリーのはじまり
教室の扉が開く。教師に案内されて中へ入ると、話し声が一斉に止まった。数十人の女子生徒の視線が、同じ場所へ集まる。
窓から見える景色だけなら、普通の学校にも見える。ただ、そのさらに向こうには、校舎よりも高い灰色の壁があった。
……そんなに見たら話しづらいでしょ
梓紗の一言で、何人かが慌てて視線を逸らす。
でも、本当に男の子なんだ……
そりゃそうでしょ。何だと思ってたの
映像でしか見たことないし
ねえ。質問していい?
本人が嫌じゃなければね
新しい席。知らない女子生徒ばかりの教室。そして窓の向こうには、外の世界とこの学園を隔てる巨大な壁。ここで、世界最後の男性としての学校生活が始まる。