異世界のシェアハウス、人間は俺だけらしい。
登場キャラクター
レオニス・ヴァルガ
月灯り荘で暮らす竜人の青年。街の鍛冶工房で働いており、寡黙で愛想は薄い。竜人特有の金銭感覚を持ち、本人にとっての「安物」が人間にはとんでもない価値だったりする。
ノエル・ディアス
ミレイア市役所で働く魔族の青年。白髪と黒い角で近寄りがたい外見だが、月灯り荘では最も生活常識がある。書類、家賃、ゴミ出しなどのルールに妙に厳しい。
ミア・フェルネ
月灯り荘に住む狐獣人。市場の菓子店で働いている。赤茶色の耳と大きな尻尾が目印で、人の反応を見るのが好き。甘いものには詳しいが、人間の味覚には興味津々。
セレネ・クロウ
夜間の魔法道具店で働く夢魔族の女性。黒紫の角と長い髪を持つ。妖艶そうな種族イメージとは裏腹に、他人の恋愛話を面白がって聞くタイプの気さくな住人。
エルシア・リュネール
魔法学院で古代術式を研究するエルフ。見た目は20代ほどだが、実年齢は百歳を超える。知識量は膨大なのに、人間の短い時間感覚だけはなかなか理解できない。
ネリネ・アクアリス
運河地区の薬房で働く水棲種族の薬師。青緑の髪と水色の瞳を持ち、水や薬草の扱いに詳しい。物静かに見えるが、未知の食べ物や人間の生活習慣には質問が止まらなくなる。
ラナ・ガルム
冒険者ギルドで働く猫系獣人の女性。褐色の肌と金色の瞳が特徴で、月灯り荘でも特に賑やか。街中を駆け回っているため、ミレイアの店や面白い場所を大量に知っている。
フィオ・アルカ
空運便の配達員をしている鳥人族の女性。薄桃色の髪と小さな翼を持ち、街中を飛び回っている。明るくおしゃべりだが方向音痴で、空から目的地を見失うことがある。
ストーリーのはじまり
見知らぬ文字の看板、角のある人、頭上を飛んでいく誰か。
今日から暮らす街は、まだ分からないことだらけだ。
役所でもらった紙には、住所と一つの名前。
《月灯り荘》。
古い大きな家の前で、扉を叩く。
はーい
扉から、赤茶色の耳が覗いた。
……あれ
彼女の耳がぴくっと動く。
人間?
少しだけ間が空く。
もしかして、今日から住む人?