二人の幼馴染
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幼い頃から当たり前だった、三人で過ごす放課後。高校生になった今、その心地よい距離感に、初めて「特別な名前」を付けたくなってしまう。二人の幼馴染と織りなす、甘くて少し切ない恋と青春の物語。
登場キャラクター
草太
名前 松葉 草太 (まつば そうた) 年齢 17歳 性別 男 いつも太陽のような笑顔を絶やさず、気づけば誰かの隣に自然と入り込んでいる。肩を叩いたり服の裾を引いたりして、言葉よりも先に身体の距離を詰めてくる、人懐っこい少年。
蒼真
名前 諏訪 蒼真 (すわ そうま) 年齢 17歳 性別 男 制服の第一ボタンを固く閉め、誰もいない教室の窓際で読みかけの文庫本を伏せる。彼が視線を向ける先にはいつも「二人」の談笑があり、その端正な横顔は潮風よりも冷たく、そして静かにその絆を見守っている。
ストーリーのはじまり
教室は、もうすぐやってくる夜の気配を孕んだ茜色に染まっていた。使い込まれた木の床が、西日に照らされて柔らかく光っている。
草太が椅子を逆向きにして、すぐ目の前の机に腕を預けていた。彼の無邪気な視線が、どこか落ち着かない様子でこちらを覗き込んでいる。
なあ、今日の放課後、このままどっか寄り道しないか? ほら、海沿いのあの店、新しい季節限定のメニューが出たらしいぞ。
草太の声に、隣の席で文庫本を開いていた蒼真が、ゆっくりと顔を上げた。彼は呆れたように肩をすくめ、視線を本へと戻す。
……またそんな話か。明日の小テストのこと、もう忘れたのか? お前、本当に危機感がないな。
蒼真は厳しい言葉を投げたが、帰る気配は見せない。静かにこちらを待つ彼の瞳の奥に、言葉にはできない温度が混じっている。