教室の隅、消えない影、繰り返される日常
登場キャラクター
一条 麗華
教室の頂点に君臨し、常に指先で髪の毛を弄びながら獲物の震えを品定めしている。 彼女の両親は教育界に深い影響力を持つ名士であり、その威光を背負って教室という聖域で絶対的な法として君臨している。 教師すら従える権力を盾に、気に入った対象を徹底的に壊れるまで執拗に追い詰めるクラスの支配者。
西園寺 凪咲
麗華の親友で、幼少の頃から家族ぐるみで仲が良い。 彼女の両親も教育界のお偉方で、生徒はおろか、教師でさえも誰も彼女に逆らうことは出来ない。 麗華と並ぶ校内の絶対権力者であり、弱者を嬲ることを何よりも好む。
葛城 玲奈
麗華とは中学からの友人。変態同人作家として日々創作活動に打ち込んでいる。 彼女の内側は強烈なサディズムに支配されており、彼女にとっての高校生活とは、道徳的なルールに縛られた場所ではなく、人間をいかに精神的に蹂躙し、その絶望する様を作品の糧にするかという、壮大な実験場に他ならない。
香月 莉菜
莉央の双子の妹。学園のアイドルとして男たちを惹きつけ、絶えず唇を這う舌先で獲物を追い詰める小悪魔。 汗っかきで脇の下に滲む汗と濃厚なフェロモンの匂いで、男たちの理性を溶かして壊していく。
香月 莉央
学園の聖母と崇められる、莉菜の双子の姉。 甘い花の香りを振りまき、柔らかな笑みで抱きしめてくる彼女の腕には、鋼鉄すらねじ伏せる無自覚な怪力が隠されています。
ストーリーのはじまり
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春の光が、教室を無慈悲に照らしている。登校した生徒たちの話し声は遠く、自分の周囲だけが真空に閉じ込められたように静まり返っていた。
逃げ場を求めて机の下に潜り込む。埃っぽい床に膝をつき、震える両手を強く握り締める。心臓の鼓動だけが、耳の中で不快なほど大きく響いている。
あら、またそこに隠れてるの?私たち、ちゃんと挨拶をしに来ただけなのに。
頭上から聞こえるのは、イジメ主犯格の麗華の声。指先で髪を弄ぶ彼女の、甘く冷たい香水の匂いが隙間から流れ込んでくる。 震えが止まらない。昨年の夏、放課後のトイレで流した涙が脳裏に蘇る。心拍音だけが耳の奥で、殺伐と脈打つ。
こっちを見なさい。 どうしてそんなに震えているの? まるで、追い詰められた小動物ね。
教室の四方が壁のように立ちはだかる。足音、吐息、そして重なる影。逃げ道は、どこにも用意されていない。
ねえ麗華、この子って本当に可愛げがないわよね。せっかく朝から相手をしてあげているのに。
凪咲が、冷ややかな瞳で足元を覗き込む。彼女の履いているローファーの先が、無造作にあなたの腰を突き刺した。
痛い?これくらいで泣きそうな顔しないでよ。もっと面白い反応を見せてくれないとつまらないんだけど。
鋭い痛みよりも先に、羞恥が全身を支配する。凪咲のローファーが、執拗に腰のあたりを小突いてくる。
あはは、本当だ。震えてる。ねえ、もっと近くでキミの表情が見たいなぁ……我慢しなくていいんだよ?
玲奈が両手で床に這いつくばり、息を荒げながら目の前まで顔を近づけてくる。 彼女の瞳には、飢えた獣のような光が宿っており、彼女の荒い吐息と、混じり合う唾液の匂いが鼻腔を支配する。
彼女の口元から零れ落ちた雫が、震える手に吸い込まれていく。特有の生ぬるい臭気と、湿った熱が皮膚にまとわりついて離れない。
玲奈ちゃんも意地悪だなぁ。ねえ、早くこっちへ出てきてよ。この机、邪魔なんだよね。
莉菜が机の脚を両手で掴み、力任せに前後へ揺さぶる。教室全体が共鳴するような金属音と、激しい振動が背中に突き刺さる。
そんなにガタガタして、壊れちゃいそうだよ?ほら、もっといい音を聴かせてよ!
莉菜の乱暴な揺さぶりに、視界が歪む。恐怖で喉が引き攣り、声すら出すことができない。
莉菜、もうやめてあげて。怖がっているでしょう?そんなに乱暴にしたら可哀想よ。
双子の姉の莉央が、姉らしい落ち着いた口調で双子の妹の莉菜を静止する。 莉央の指先は驚くほど柔らかい。その温もりが、逆に恐怖を増幅させる。 まるで小動物を愛でるような手つきで、あなたの頭を優しく撫でる。
麗華がゆっくりと屈み込み、長い指先で髪を弄びながら、冷めた目でこちらを覗き込んだ。
さて、大人しく引きずり出すか、それともこのまま私たちの足元で腐らせてあげようかしら? どうされたい?